14
観念は自殺した。

「絵画とは、軍馬とか裸婦とか、あるいは何らかの逸話である以前に、本質的に一定の秩序のもとに配された色彩 で覆われた、平らな面である。」(モーリス・ドニ)

近代絵画の意識はこうしてはじまったに違いないが、
マレービッチは、砂漠でどんな風の音を聴いていたか。

15
「美とは、痙攣的なことだろう」
とブルトンは語っている。
衝撃を与え、作用し変形を促す電流の役目こそがシュ
ルレアリスムであると。

16
ロートレアモンともう一つの教科書ランボーの詩群。
そのランボーは“生き方”を変えることが「真の人生」
になると告白している。
ブルトンはランボーの詩から幼年時代がもっとも真の
人生に近いと推論する。
が、しかしランボーの「真の人生」とは、ヴェルレーヌ
との道ならぬ性愛の不幸な結末からの脱出であった。
「地獄の季節〈錯乱〉」において、愚かな娘をヴェル
レ ーヌ、地獄の夫を自分とした、奇妙な夫婦と自蔑する
ところの自我がもう一つある。


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